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医師の話がわかるようになる用語解説

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アブレーション(あぶれーしょん)

不整脈の原因となっている心筋の一部をカテーテルという細い管を血管を通じて心臓内にまで進め、高周波電流を使って火傷を作ることによって不整脈を治療。

安静時狭心症(あんせいじきょうしんしょう)

安静にしているときに起こる狭心症。心筋梗塞になりかかっている場合と、血管のけいれんで起こっている場合がある。後者は深夜や明け方に多く、何回も繰り返すことがあり、血管れん縮性狭心症または異型狭心症ともいう。

安定狭心症(あんていきょうしんしょう)

どのくらいの動作で発作が起こるか、ある程度予測できる狭心症。

異型狭心症(いけいきょうしんしょう)

安静時狭心症の項参照。

植込み型除細動器(うえこみがたじょさいどうき)

ICDとも呼ばれる。あらかじめ心臓に植込み、心停止が起こったときに自動的に電気ショックを加えて心臓が再び動くようにする機器。

右心不全(うしんふぜん)

右心系の機能不全によって生じる病態を指す。多くは左心不全に続発する。静脈系のうっ血が起こり、様々な臓器に浮腫(むくみ)をきたした病態。

運動負荷心電図(うんどうふかしんでんず)

安静時には症状が出ず、動いたときに症状が出る労作性狭心症の診断のために、早足であるいたり、自転車に乗ったり階段の昇り降りをしたりして心電図変化を調べる方法。

拡張型心筋症(かくちょうがたきょうしんしょう)

DCMとも呼ばれる。原因不明の心筋疾患で、心筋の収縮力が低下して、左室の壁が薄くなり内腔が大きくなって、心臓ポンプの機能が低下する。うっ血性心不全や不整脈、血栓塞栓症をきたしやすい。

カテーテルアブレーション

高周波電流によって心筋の一部にやけどを作り、不規則な電気信号の回路を遮断し、不整脈が起こらないようにする治療法。カテーテルという細い管を血管内に入れて心臓まで進め、心臓の内腔側から心筋に熱を加える。心房粗動や、WPW症候群、発作性上室性頻拍等に有効。

冠動脈造影検査(かんどうみゃくぞうえいけんさ)

CAGとも呼ばれる。心臓の血管までとどくように足のつけ根や腕の動脈から細い管(カテーテル)を入れ、冠動脈に造影剤を注入して、どの部分がどのくらい狭くなっているのか透視する検査。心臓カテーテル検査の一種。

冠動脈バイパス術(かんどうみゃくばいぱすじゅつ)

CABGとも呼ばれる。心臓への血流を保つために、からだの他の部分から血管を持ってきてつなぎ、血流の迂回路をつくる手術。

急性冠症候群(きゅうせいかんしょうこうぐん)

ACSとも呼ばれる。冠動脈の動脈硬化の進行により、血管壁にできたコレステロールなどの塊(プラーク)の破綻が起こり、血栓を形成することから不安定狭心症や心筋梗塞を起こす。この病態を急性冠症候群という。

急性心筋梗塞(きゅうせいしんきんこうそく)

AMIとも呼ばれる。冠動脈の内腔がつまってその先の心筋に酸素が届かない状態が20〜30分以上続き、心筋細胞が死んでしまった状態。非常に強い胸痛がある。

急性心不全(きゅうせいしんふぜん)

心機能が急激に低下する心不全。心臓のポンプ機能が急速に低下し、全身の血液の流れが滞り、うっ血が起こる。

狭心症(きょうしんしょう)

冠動脈の動脈硬化やけいれんによって血液の通り道が狭くなり、血液の需要と供給のバランスがくずれて起きる心臓の酸欠状態。 胸痛や心電図変化をともなう。

狭心痛(きょうしんつう)

心筋に血液や酸素がいきわたらなくなることによって起きる症状。胸が苦しくなって痛みや絞めつけられるような症状があらわれる。症状は一時的で数十秒から長くても10分くらいで自然におさまる。

胸部X線検査(きょうぶえっくすせんけんさ)

胸のレントゲン写真を撮って肺や心臓などに異常がないかを調べる検査です。

虚血(きょけつ)

冠動脈の血流量不足から心筋が酸素不足になること。

虚血性心疾患(きょけつせいしんしっかん)

血液が十分に心筋にいきわたらなくなると心臓は酸欠(虚血)状態となる。これが、狭心症や心筋梗塞とよばれるもので、この2つをまとめて虚血性心疾患という。

経皮的冠動脈インターベンション(けいひてきかんどうみゃくいんたーべんしょん)

PCIとも呼ばれる。虚血性心疾患の治療法の一つで、カテーテルを大腿動脈から挿入し、冠動脈狭窄部位に送り込む方法。バルーン(風船)やステント(網目状の金具)、高速回転するドリル(ローターブレーター)等を用いて行う。

血管れん縮性狭心症(けっかんれんしゅくせいきょうしんしょう)

深夜や明け方の就寝中等、安静にしていても起こる狭心症。血管のけいれんや血管内に血のかたまりができて冠動脈の血流が減ったときに起こる。

血行再建術(けっこうさいけんじゅつ)

冠動脈の狭くなった箇所を迂回する冠動脈バイパス術と、その場所を拡張する冠動脈形成術とがある。

血栓(けっせん)

血管の内側にできた血のかたまり。血管閉塞の原因になる。

血栓塞栓症(けっせんそくせんしょう)

心臓や血管の壁にできた血栓がはがれて血流にのり、その先にある細い動脈をふさいでしまうこと。脳塞栓もそのひとつ。

期外収縮(きがいしゅうしゅく)

洞房結節以外の場所から一瞬速いタイミングで電気信号が発生することによる不整脈。心臓のしゃっくりみたいなもの。

交感神経(こうかんしんけい)

自律神経を構成する交感神経と副交感神経は相反する働きを持ち、必要に応じてどちらかが自動的に強まり、臓器や器官の働きを調整している。たとえば運動時に心臓の拍動を早くしたり血管を収縮させたりするのは、交感神経が活発になるためである。

甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)

甲状腺ホルモンの働きが過剰になった状態。頻脈、動悸、やせ、発汗過多等の症状が出る。

拘束型心筋症(こうそくがたしんきんしょう)

RCMとも呼ばれる。日本ではまれな疾患であり、アフリカ、インド、中南米、そして一部のアジアの国々で患者が多い。心室の病態としては、線維化あるいは浸潤した心筋をみとめ、拡張障害を伴う。心拡大・心肥大は伴わない。

左室駆出率(さしつくっしゅつりつ)

LVEFまたはEFとも呼ばれる。
左心室の収縮力を表す指標。心臓のポンプ機能のめやす(55%を超えていれば正常)。心臓超音波検査、アイソトープ検査、心室造影等でわかる。

左心不全(さしんふぜん)

左心系の機能不全によって生じる病態を指す。心拍出量の低下による血圧低下、左房圧上昇による肺のうっ血がみとめられる。

自転車エルゴメーター(じてんしゃえるごめーたー)

運動負荷試験のひとつで、自転車をこぎながら心電図の変化や酸素消費量と二酸化炭素排出量等を調べる。

12誘導心電図(じゅうにゆうどうしんでんず)

一般的な心電図検査のことで、両手、両足、胸の前方の6ヵ所に電極をつけて、心臓全体の電気の流れを調べる。

除細動(じょさいどう)

不整脈に対しての治療。電気的除細動とは、強い電気的な刺激を一瞬加えることによって異常な電気信号経路を遮断し、正常の電気信号経路への改善を促す方法。

徐脈(じょみゃく)

1分間の脈拍が60以下と遅くなる状態。

心拡大(しんかくだい)

胸部レントゲン写真において、心房または心室の拡大がみとめられる状態。

心筋炎(しんきんえん)

心臓を動かしている心筋にウィルスが感染し、炎症を起こす病気。軽いものは風邪の症状ですむが、重くなると心筋の炎症のためにポンプ力の低下や心筋が壊れてしまうといった状態になる。

人工心臓(じんこうしんぞう)

自己の心臓の代わりとなる、または補助するもので、完全置換型人工心臓(TAH)と補助人工心臓(VAD)がある。 
TAHは自己の心臓を取り除き人工心臓に置換するものであり、循環は完全に人工心臓に依存する。VADは自己の心臓を温存し、自己心機能と協調的に心拍出を補助するものである。

心雑音(しんざつおん)

正常な心臓では発生しない異常な心音。収縮期に生じる収縮期雑音、拡張期に生じる拡張期雑音がある。

心室細動・心室粗動(しんしつさいどう・しんしつそどう)

VFとも呼ばれる。心室が高頻度に電気興奮する頻脈性の不整脈。心室細動はその回数がより多く無秩序なため心停止をきたし、突然死につながる。

心室同期障害(しんしつどうきしょうがい)

ほぼ同時に全体に伝わるはずの心臓の電気信号に、何らかの原因で早く伝わる部分と遅く伝わる部分ができてしまい、左右の心室の収縮タイミングがずれている状態。

心臓核医学検査(しんぞうかくいがくけんさ)

微量の放射性物質を使用して心筋や心筋の断面を撮影して、心臓の動きや虚血、梗塞等を調べる検査。

心臓再同期療法(しんぞうさいどうきりょうほう)

CRTとも呼ばれる。心室同期障害に対し、人工的に電気信号を出して規則正しくリズムを作る器械(ペースメーカ)で心臓に伝わる電気信号の順序を整え(再同期)、ポンプ機能を助ける治療。

心臓超音波検査(しんぞうちょうおんぱけんさ)

心臓の形や動きを断層撮影することによって調べる検査。 心エコー検査ともいう。

心臓リハビリテーション(しんぞうりはびりてーしょん)

心臓リハビリテーションとは、心臓の病気や手術により低下した心臓の働きを回復させるための総合的な活動のことです。運動指導や生活指導、カウンセリングなどにより体力や精神的な自信も取り戻して、社会や職場への復帰を目指します。

心電図検査(しんでんずけんさ)

ECGとも呼ばれる。心臓の異常を調べるときに行う重要な検査。一般的に行われるのは12誘導心電図というもので、安静な状態で検査するため、安静時心電図とも呼ばれる。

心内膜炎(しんないまくえん)

心臓の筋肉の内側、血液に面している部分や、心臓の4つの弁は心内膜でできている。この部分における炎症は、感染が原因で起こることが多い。

心肥大(しんひだい)

心臓、特に心室の壁が何かの原因で厚くなった状態。胸部レントゲン写真や心電図検査で判明することが多い。

心不全(しんふぜん)

心臓がポンプとしての機能を果たせなくなった状態であり、さまざまな心臓の病気が原因で起こる。

心ブロック(しんぶろっく)

「房室ブロック」・「洞房ブロック」等電気信号が正常に伝わらない徐脈性の不整脈のこと。

心房細動(しんぼうさいどう)

AFとも呼ばれる。電気信号が心房全体からバラバラに発生している状態。脳梗塞をはじめとする血栓塞栓症の原因ともなる。

心房粗動(しんぼうそどう)

AFLとも呼ばれる。心房内を電気が旋回する頻脈性の不整脈。カテーテルアブレーションによる治療が有効。

心膜炎(しんまくえん)

心臓をつつんでいる膜に炎症が起きること。心膜が炎症を起こすと胸痛が起こり、慢性化すると息切れやむくみがみられるようになる。

僧帽弁狭窄症(そうぼうべんきょうさくしょう)

MSとも呼ばれる。左房・左室の間にある僧帽弁口面積の減少により、拡張期に左房から左室への血液流入が障害される状態。労作時の呼吸困難が初発症状となることが多い。

僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)

MRとも呼ばれる。左房・左室の間にある僧帽弁の閉鎖不全により、収縮期に血液が逆流する状態。左室の圧が左房にかかるため、左房の拡大がみとめられる。

大動脈弁狭窄症(だいどうみゃくべんきょうさくしょう)

ASとも呼ばれる。大動脈弁の狭窄により、収縮期に左室から大動脈への駆出障害をきたす。原因としてはリウマチ熱による後遺症が多かったが、最近は加齢による大動脈の動脈硬化の影響で弁が変性して起こるタイプも多い。また先天的に大動脈弁が2枚しかない二尖弁が原因となっていることもあり、高齢者に多い。

電気生理検査(でんきせいりけんさ)

静脈または動脈より電極のついた細い管(カテーテル)を心臓に挿入し、心臓内の電気現象を記録しながら電気刺激を行い、不整脈の原因や起こりやすさを調べる検査。

チアノーゼ(ちあのーぜ)

血中の酸素濃度が足りなくなり、皮膚や粘膜の色が青紫色に見える状態。

適応補助換気(てきおうほじょかんき)

ASVとも呼ばれる。新たな治療法として注目されている、フェイスマスク式の在宅型人工呼吸療法。
患者の呼吸状態と気流の変化に応じ、サポート圧を自動的に調節することで、不安定な呼吸を安定化させ、無呼吸をなくすことができる。心不全患者において多くみられる中枢性の無呼吸症を改善するために開発された。

洞房結節(どうぼうけっせつ)

右心房にあり心臓の発電所の役割をしている。健康な心臓ではここから規則的に電気信号が発生し、心臓の拍動が起こる。洞結節ともいう。

洞性徐脈(どうせいじょみゃく)

脈は規則的だが正常より遅くなる状態(60拍未満/1分)。

洞性頻脈(どうせいひんみゃく)

脈は規則的だが正常より速くなる状態(100拍超/1分)。

洞停止・洞房ブロック・洞不全症候群(どうていし・どうぼうぶろっく・どうふぜんしょうこうぐん)

洞停止は洞房結節が一時的に電気信号を発生しなくなるために起こる不整脈。洞房ブロックは洞房結節の機能は保たれているが、電気信号が伝わらない状態。進行すると長時間の心停止をきたすこともあり、ペースメーカの適応となる。 どちらも洞不全症候群に含まれる。

動脈硬化(どうみゃくこうか)

高血圧、糖尿病、高脂血症、タバコ等が原因で動脈の内側にコレステロールや脂肪等がたまり、血管の弾力が失われた状態。

ドール手術(どーるしゅじゅつ)

虚血性心筋症に対する心臓縮小手術の方法。

トレッドミル試験(とれっどみるしけん)

運動負荷試験のひとつで、ベルトの上を歩きながら心電図の変化をみる。

脳梗塞(のうこうそく)

脳動脈が急に血栓によってつまり、脳の機能が障害される状態。特に脳以外の部位で作られた血栓が血流により運ばれて、脳動脈につまる状態を脳塞栓と呼ぶ。

ハイブリッド治療(はいぶりっどちりょう)

心臓・血管医療において、外科手術とカテーテルによる内科治療を組み合わせた治療を指す。

肺うっ血(はいうっけつ)

心不全等で血液がスムーズに流れなくなった結果、肺に血液がたまり、水分が肺にしみ出して酸素の交換がうまくできなくなった状態。

バチスタ手術(ばちすたしゅじゅつ)

拡張型心筋症に対する心臓縮小手術。

肥大型心筋症(ひだいがたしんきんしょう)

HCMとも呼ばれる。心筋の変性疾患で、左室肥大を主徴とする。左室流出路狭窄の有無によって、閉塞性肥大型心筋症と、非閉塞性肥大型心筋症に分かれる。

頻拍(ひんぱく)

洞房結節以外の場所から電気信号が頻回に発生することによる不整脈。特に心室頻拍はこわい不整脈のひとつ。

頻脈(ひんみゃく)

1分間の脈拍が100を超えるほど速くなる状態。

不安定狭心症(ふあんていきょうしんしょう)

新たに発症した安静時狭心症や、発作の回数が増えてきたり、発作止めの薬が効かなくなってきたり、軽い動作で発作が起こるようになった状態。心筋梗塞に移行する心配がある。

不整脈(ふせいみゃく)

心臓の拍動のリズムが乱れた状態。
脈が速くなるもの(頻脈)、遅くなるもの(徐脈)がある。

ペースメーカー、ペースメーカ(ぺーすめーかー、ぺーすめーか)

心臓の電気信号が伝わらないために心臓の機能が悪くなっている場合、人工的に電気信号を出して規則正しいリズムを作る器械を心臓に植込む機器。

房室結節(ぼうしつけっせつ)

洞房結節から発生した信号を心室へ伝える中継所の役割をするところ。

房室ブロック(ぼうしつぶろっく)

心房から心室へ電気信号が伝わらないために起こる徐脈性の不整脈。

補助人工心臓(ほじょじんこうしんぞう)

VADとも呼ばれる。VADは左心室の補助を行う左心室補助人工心臓(LVAD)、右心室の補助を行う右心室補助人工心臓(RVAD)、両心室の補助を行う両心室補助人工心臓(BVAD)に分類される。また、拍動流の有無により、拍動流型人工心臓と連続流型(無拍動流型)人工心臓に分かれている。

発作性上室性頻拍(ほっさせいじょうしつせいひんぱく)

PSVTとも呼ばれる。心臓の電気信号が突然、心房を中心に特定の経路を伝わってグルグルまわり始め、150〜220/分くらいの頻脈になるもの。

ホルター心電図(ほるたーしんでんず)

携帯型でからだに装着して24時間連続して心電図を測定する方法。診断のためには症状出現時の心電図記録が必要であり、夜中に発作が起こりやすい場合や自覚症状のあまりない例に用いられる。

マスター2階段昇降試験(ますたーにかいだんしょうこうしけん)

動負荷試験のひとつ。階段の上り下りをした前後の心電図変化を記録する。

慢性心不全(まんせいしんふぜん)

心機能が徐々に低下する心不全。心臓のポンプ機能が低下し、全身に十分な酸素が送れず、全身の血流が滞る病態を示す。急性心不全に移行することもある。

両心不全(りょうしんふぜん)

左右どちらかの心室不全が先行して起こり、二次的に他方の心室不全を合併した状態。左心不全が先行することが多い。

労作性狭心症(ろうさせいきょうしんしょう)

運動や労作時に心臓の筋肉がいつもより酸素を必要としているのに血液の供給が間に合わなくて起こる狭心症。

A

ACS(えーしーえす)

急性冠症候群とも呼ばれる。動脈硬化の進行により、プラークの破綻が起こり、血栓を形成することから不安定狭心症や心筋梗塞を起こす。

Adams-Stokes症候群(あだむすすとーくすしょうこうぐん)

不整脈が原因となり、心拍出量の低下、脳虚血が起こり、意識消失、めまい、けいれん等が起こる症状。頻脈、徐脈を問わずみられる。

AF(えーえふ)

心房細動とも呼ばれる。電気信号が心房全体からバラバラに発生している状態。脳梗塞をはじめとする血栓塞栓症の原因にもなる。

AFL(えーえふえる)

心房粗動とも呼ばれる。心房内を電気が旋回する頻脈性の不整脈。カテーテルアブレーションによる治療が有効。

AMI(えーえむあい)

急性心筋梗塞とも呼ばれる。冠動脈の内腔がつまってその先の心筋に酸素が届かない状態が20〜30分以上続き、心筋細胞が死んでしまった状態。非常に強い胸痛がある。

AR(えーあーる)

大動脈弁閉鎖不全症とも呼ばれる。大動脈へ送られた血液の一部が逆流する。リウマチ熱の後遺症も多いが、大動脈の動脈硬化の影響により弁の変性が起こり、発症するタイプも増えている。

AS(えーえす)

大動脈弁狭窄症とも呼ばれる。大動脈弁の狭窄により、収縮期に左室から大動脈への駆出障害をきたす。原因としてはリウマチ熱による後遺症が多かったが、最近は加齢による大動脈の動脈硬化の影響で弁が変性して起こるタイプも多い。また先天的に大動脈弁が2枚しかない二尖弁が原因となっていることもあり、高齢者に多い。

ASV(えーえすぶい)

適応補助換気とも呼ばれる。新たな治療法として注目されている、フェイスマスク式の在宅型人工呼吸療法。
患者の呼吸状態と気流の変化に応じ、サポート圧を自動的に調節することで、不安定な呼吸を安定化させ、無呼吸をなくすことができる。心不全患者において多くみられる中枢性の無呼吸症を改善するために開発された。

B

BMI(びーえむあい)

肥満度の判定を行うのに用いる指数。BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出できる。MBI指数が22だと最も病気にかかりにくいといわれる。

C

CABG(しーえーびーじー)

冠動脈バイパス術とも呼ばれる。心臓への血流を保つために、からだの他の部分から血管を持ってきてつなぎ、血流の迂回路をつくる手術。

CAG(しーえーじー)

冠動脈造影検査とも呼ばれる。心臓の血管までとどくように足のつけ根や腕の動脈から細い管(カテーテル)を入れ、冠動脈に造影剤を注入して、どの部分がどのくらい狭くなっているのか透視する検査。心臓カテーテル検査の一種。

CRT(しーあーるてぃー)

心臓再同期療法とも呼ばれる。心室同期障害に対し、人工的に電気信号を出して規則正しくリズムを作る器械(ペースメーカ)で心臓に伝わる電気信号の順序を整え(再同期)、ポンプ機能を助ける治療。

D

DCM(でぃーしーえむ)

拡張型心筋症とも呼ばれる。原因不明の心筋疾患で、心筋の収縮力が低下して、左室の壁が薄くなり内腔が大きくなって、心臓ポンプの機能が低下する。うっ血性心不全や不整脈、血栓塞栓症をきたしやすい。

E

ECG(いーしーじー)

心電図検査を指す。心臓の異常を調べるときに行う重要な検査。一般的に行われるのは12誘導心電図というもので、安静な状態で検査するため、安静時心電図とも呼ばれる。

EF(いーえふ)

またはLVEFとも呼ばれる。左室駆出率の意味で、左心室の収縮力を表す指標。心臓のポンプ機能のめやす(55%を超えていれば正常)。心臓超音波検査、アイソトープ検査、心室造影等でわかる。

F
G
H

HCM(えいちしーえむ)

肥大型心筋症とも呼ばれる。心筋の変性疾患で、左室肥大を主徴とする。左室流出路狭窄の有無によって、閉塞性肥大型心筋症と、非閉塞性肥大型心筋症に分かれる。

I

ICD(あいしーでぃー)

植込み型除細動器とも呼ばれている。あらかじめ心臓に植込み、心停止が起こったときに自動的に電気ショックを加えて心臓が再び動くようにする機器。

J
K
L

LVEF(えるぶいいーえふ)

またはEFとも呼ばれる。左室駆出率の意味で、左心室の収縮力を表す指標。心臓のポンプ機能のめやす(55%を超えていれば正常)。心臓超音波検査、アイソトープ検査、心室造影等でわかる。

M

MS(えむえす)

僧帽弁狭窄症とも呼ばれる。左房・左室の間にある僧帽弁口面積の減少により、拡張期に左房から左室への血液流入が障害される状態。心臓弁膜症全体の約35%を占める。労作時の呼吸困難が初発症状となることが多い。

MR(えむあーる)

僧帽弁閉鎖不全症とも呼ばれる。左房・左室の間にある僧帽弁の閉鎖不全により、収縮期に血液が逆流する状態。心臓弁膜症全体の20〜30%を占める。左室の圧が左房にかかるため、左房の拡大がみとめられる。

N

NYHA心機能分類(にぃはしんきのうぶんるい)

ニューヨーク心臓協会(NYHA:NewYork Heart Association)による心不全の重症度をあらわす分類。日常の生活動作によって、症状がでるかどうかでクラス分けされている。

O
P

PCI(ぴーしーあい)

経皮的冠動脈インターベンションとも呼ばれる。虚血性心疾患の治療法の一つで、カテーテルを大腿動脈から挿入し、冠動脈狭窄部位に送り込む方法。バルーン(風船)やステント(網目状の金具)、高速回転するドリル(ローターブレーター)等を用いて行う。

PSVT(ぴーえすぶいてぃー)

発作性上室性頻拍とも呼ばれる。心臓の電気信号が突然、心房を中心に特定の経路を伝わってグルグルまわり始め、150〜220/分くらいの頻脈になるもの。

P波(ぴーは)

心臓の興奮時に生じる波形。

Q

QRS波(きゅーあーるえすは)

心室の興奮時に生じる波形。

R

RCM(あーるしーえむ)

拘束型心筋症とも呼ばれる。日本ではまれな疾患であり、アフリカ、インド、中南米、そして一部のアジアの国々で患者が多い。心室の病態としては、線維化あるいは浸潤した心筋をみとめ、拡張障害を伴う。心拡大・心肥大は伴わない。

S
T

T波(てぃーは)

心室の興奮からの回復時に生じる波形。

U
V

VAD(ぶいえーでぃー、ばど)

補助人工心臓とも呼ばれる。VADは左心室の補助を行う左心室補助人工心臓(LVAD)、右心室の補助を行う右心室補助人工心臓(RVAD)、両心室の補助を行う両心室補助人工心臓(BVAD)に分類される。また、拍動流の有無により、拍動流型人工心臓と連続流型(無拍動流型)人工心臓に分かれている。

VF(ぶいえふ)

心室細動・心室粗動とも呼ばれる。心室が高頻度に電気興奮する頻脈性の不整脈。心室細動はその回数がより多く無秩序なため心停止をきたし、突然死につながる。

W

WPW症候群(だぶりゅーぴーだぶりゅーしょうこうぐん)

正常な電気伝導路のほかに副伝導路が先天的にあるために、電気信号が速く心房から心室へ伝わるほか、しばしば頻脈性不整脈を起こす。

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