心臓は電気信号が伝わることによって動いています。健康な心臓では、この電気信号は心臓が血液を送り出すのにもっとも効率がよくなるように、順序よく伝わっています。ところが心臓に何らかの障害が起こり、心臓の中で電気信号の伝わる順序にずれが起きてしまうことがあります。
本来はほぼ同時に全体に電気信号が伝わる心室において、早く伝わる部分と遅く伝わる部分ができてしまうといったずれかたをした場合、心室の動きもその電気信号の伝わりかたにあわせるように、いびつな動きをすることになります(心室同期障害)。ちょうど2人でなわとびのなわを回しているときに、2人の回しかたが同期しないとうまくなわが回らないようなものです。
心室同期障害はもともと心臓の動きが正常より悪い場合によけいに悪さをし、血液を十分送り出せなくなって心不全の状態を引き起こすことがあります。
このようなとき人工的に電気信号を出して規則正しくリズムを作る器械(ペースメーカー)で心臓に伝わる電気信号の順序を整え(再同期)、ポンプ機能を助ける治療をすることができます。
それが
心臓再同期療法です。電気信号を休みなく心臓に送りつづけるために、ペースメーカーを胸の皮膚の下に植込む必要があります。心臓再同期治療法は、CRT(Cardiac Resynchronization Therapy)とも呼ばれます。